ステージグランプリvol.18で俊樹くんが話してくれたルドルフの人物像の中に「誰もが羨み憧れるような立場だけれど」という文言があることに感極まって書いてます。エリザベートのネタバレ有。
ルドルフの皇太子たる立場が羨み憧れられている、というような描写は、わたしが知る限りのエリザには特になかったはずなので、わたし的には結構新鮮な着眼点だったんですが
ルドルフが「ママ(=エリザベート/シシィ)の鏡」であることをふまえると、確かにそうだよね…………って思った。
皇后というシシィの立場が羨み憧れられるものであることは『ようこそみなさま』で描かれているし
『エーヤン』で市民の人気を博する描写もあれば、『ミルク』で困窮し憤激する市民と対比的に描かれるシシィの美の追求からは羨望を超えた嫉妬を向けられることも推し量れる場面もあって。
精神病院や別荘のシーンでは、そんな自分の皇后としての立場に自分の求める幸せが伴わないことを憂いている。
そういう、世間が想像するその立場に生きることのイメージと実際そこで生きて感じるものの乖離、さらにそれを理解してもらえないことによる孤独がシシィを苦しめていて、
だからこそ『エリザベート』という作品はシシィのことを他者が語るという形をとる物語になっているのだとわたしは思っています。
だから俊樹くんが前述の言葉の続きで「ルドルフの持つ光と影」に焦点を当てて演じようとされていることを知って、シシィの描かれ方と重なるルドルフ…………!!!!!って既に限界まで高まってる期待値が限界突破してしまいました。
俊樹くんって、闇属性のキャラクターを発光させる天才だと以前から思っていて(発光男子)(黙りな!)。
幸村くんとかセバスとかお静ちゃんとか、
RJのティボルトや遠矢もある種そうかな、
なんかそういう主人公と敵対する″闇″を俊樹くんが演じると、内から溢れ出るキラキラの強度がものすごい。
それは「闇属性の役なのに闇を薄めて光属性にしちゃう」ということではなくて、「闇だけど眩しいくらいの華がある」という感じ。
事実例外として、朗読劇逃げ恥の平匡さんはめちゃくちゃ陰だった。削ぐべき華は削げるってこった。
そんな俊樹くんが、ルドルフの光と影を表現してくれるなんて楽しみすぎるにも程がある…………
多分わたしと同じように、ルドルフは物語を通して「影」だっていう印象を持ってるひとが多いんじゃないかと思うので、俊樹くんのお芝居が新たなルドルフ像を見せてくれるかもしれない。よく俊樹くんのティボルトがそう言われてたみたいに。
ルドルフというキャラクターは、シシィと似れば似るほど「自分もママみたいに国を救えるかもしれない」という希望がリアリティをもって見えて、その分シシィとのすれ違いやその後に訪れる結末との落差が辛くなる。
だからルドルフは美青年であればあるほど、美貌で国を動かし美に執着するシシィと「鏡同士」の息子であることの説得力が増すんですよね。まあ勿論ルドルフは自分の美貌で国を動かそうなんて思っていないだろうけど。
シシィ同様、もしくはそれ以上に、立場というものに雁字搦めにされるルドルフの人生を、俊樹くんがどんな風にお芝居に落とし込むのか。
それを目の当たりにすることができるはずの日まで、もうあと2ヶ月!ウワーーーー!!!!!!
……Showcase K、インタビューもグラビアも最高でした。ありがとう植ちゃん。